クレームの炎は“相づち”で消す! “気働き”コミュニケーション術⑬

2016-10-01
社長のコラム

セールス電話を撃退する“意外”な方法

久しぶりの休日。自宅でのんびり過ごしているあなたのところへ、とても親しげに話しかけてくるセールスの電話。いつもなら、いきなり「ブチッ」と切っている方も、よろしければ一度こんな“実験”をしてみてください。
 目的は、「人は“相づち”がないと話せない」を証明すること――。方法は簡単です。「本日はとてもお得なお知らせを~」などと、懸命に話しかけてくる相手に対して、相づちを打つなど、いっさいの反応をしないのです。
 最初のうちは相手も“マニュアルどおり”に懸命に言葉を発してきます。しかし、すぐに反応がないことに気づき、「すみません。お忙しかったですか?」などとセールストークを中断せざるを得ない状況になるはず。「人は“相づち”がないと話せない」のです。

 コミュニケーションがテーマの研修であれば、この「相づちの重要性」は必ずお伝えする内容です。
話す人、聞く人でペアをつくります。話す人は聞く人に向かって「自己紹介」をするのですが、聞く人は相づちを打つ、表情を変えるなどの反応をいっさい示しません。途中で役割を交代し2人で体験していきます。
こうすると、話すほうが「話しにくい」のはもちろんのこと、少し意外かもしれませんが、聞いているほうも「相づちを打ちたくて、たまらなくなってしまう」のです!
途中、「では、今度は相づちを打ってください」さらに「相手に質問しながら聞いてください」なども体験し、参加者の胸には「人は“相づち”がないと話せない」ことが刻み込まれます。相手の話を聞く際の気配り、気働きの大切さに自ずと気づいていくのです。

ここで、あなたがご存じの「聞き上手」な方を思い浮かべてみてください。お茶を飲みながら話していて、気づいたら「え~っ! こんなことまで話すつもりじゃなかった」というくらい、ついつい深い話をしてしまう――という“あの人”です。
聞き上手な人は、例外なく相づちの名人。“あの人”も、きっとそうに違いありません。人間は誰しも「聞いてくれている」ことを確認しながら話したいもの。その「確認の合図」が相づちなのです。ですから、相づち次第で会話が盛り上がりもするし、逆にどんどん“しぼんでしまう”こともあるのです。

良い相づち、悪い相づち

 相づちなら、どんなものでも効果的かと言えば、決してそうではありません。打ち方によっては、相手に不信感を与えてしまうこともありますので、注意しましょう。
悪い相づちの代表的なものに、「ふーん」「へー」や「はいはい」などがあります。
「ふーん」や「へー」では、いかにも「私はあなたの話には関心がありません」「退屈です。早く終わりにしてください」――という印象を相手に与えてしまいますね。また、「はいはい」「はいはいはい」などの相づちは、相手の方には「バカにされた」あるいは「急かされている」ように聞こえてしまいます。
このような「悪い相づち」が口ぐせ、言葉ぐせになっている方は、意識して「良い相づち」を打つようにしていきましょう。

 たとえば、「はい」。最も基本的な相づちですね。アクセントは「は」に。最後に小さい「っ」が入って、「はいっ」という感じ。明るく、歯切れ良く相づちを打ちます。
「そうですかぁ」は、気持ちに寄り添い、あなたを受け入れていますという印象。「○○だったんですね」と、相手の言葉を繰り返す相づちも有効です。
 話している人には、相手にびっくりしてほしいときもあります。そうした場面では、「えー、そうなんですか!」と驚くのもいいですね。その場もぐっと盛り上がります!

クレーム対応の場面でも相づちの役割はとても重要です。まずはお客様に「話していただく」、それを「しっかり聴く」のですが、この「しっかり聴く」ところで適切な相づちがないと、「聞いてんのかよっ!」という事態を招いてしまいます。
基本は、先ほどの「はいっ」。しっかりとした相づちで「受け止めてくれている」と分かると、相手の気持ちも徐々に落ち着いてくるのです。

良い相づちは一生の財産。状況に応じて自然に出てくるようになるまで、意識しながら使いこなしていきましょう。

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