「し お」

人間にとって“しお”は無くてはならないもの。しかし取りすぎると身体に害を及ぼす。
本当においしい、無くてはならない“しお”ってあるのだろうか。

あったんです。

福岡県糸島市にこだわって、こだわっている“塩つくり”の名人が・・・
とったん工房といわれている通り、糸島の突端。こんな所にあるの?と思われる海岸に。

伺ったのが、雨の日だったので、輝く紺碧の海というわけにはいかなかったのですが、その趣は十分堪能し、“しお”の本当の味に触れました。
“こだわっている塩”とは。まず、高さ10mはあるでしょうか、そんな高さから竹をつるし、そこに海水を振りかけ、その海水を10日ほど天日乾燥、蒸発させる。蒸発して残った海水をゆっくりと火にかけに詰めていく。大きな鍋の表面にきらきら輝く 塩の結晶!!

宝石のように輝いて見えました。

「いやあ、凄い!!」物欲しげな私の顔だったのでしょう。

 

 

「食べてみます」「待ってました!」。生まれて初めて出来たての熱い“しお”を口にしました。
全く味わったことの無い、塩味。思わず「おいしい!!」。塩がこんなにいい味であったとは、この歳で始めて知りました。
小さな売店に「塩プリン」の文字。「うん?塩プリン??」これは味わってみないわけにはいかない。
今まで何百種類(?)いや、何十種類のプリンを味わいましたが、このプリンは塩の持つうまみ、プリンの滑らかさに塩のごつごつ感が融合して格別。

福岡のこんなとったんに、こんなおいしい塩田とお店があったとは。不思議な体験でした。心温まる“またいちのしお” また、伺いますね。